少し前に、某人気イラストレーターSN先生のお絵描き相談で「ADHDなのですが」という相談が来ていました(私は最近視聴させていただきました)。
そこで、ふと、絵を描くこととADHDにはどんな関係が気になり、調べてみることにしました。
というか、私自身3年くらい前にADHDであるということが判明しまして。
その時の医者の言葉が「よく生きてこれましたね」といったのを覚えています。
よっぽどひどいものだったのかな(笑
そもそもADHDとは?
一般的なイメージでは、飽きやすい、落ち着きがない、たまにすごい集中する。
という感じでしょうか。
これだけだと、単なる性格なのではないかと思われていることも多いですが
乱暴に言うと、脳の働きが正常ではないのだそうです。
どんなふうに正常ではないのかというと
・前頭前野(脳の指揮官)の働きが弱い
・視床(脳に必要な情報を渡してくれるところ)の働きが弱い
・神経伝達物質(やる気スイッチや、やる気の交換スイッチ)の効き目が弱い
・短期記憶(メモ帳が小さい)が弱い
がメジャーらしいです。
じゃあこれらが日常生活でどう影響するんでしょうか?
前頭前野の働きが弱い ~脳が学級崩壊~
前頭前野は、小学校でいうところの先生だと思っています。
先生はクラスが次に何の授業をするとか、いつ給食にするとかを児童に指示をしていますよね?
この先生が全く指示ができない場合、どうなるでしょうか。
児童が、算数の授業の時に国語の教科書を読んだり、体育の時に給食をしたり、跳び箱の授業の時に水泳をしたりと
児童がその時にしたいことをする教室、つまり、学級崩壊している状態です。
この状態が人間の脳みそで起こっているわけです。
「その時に気になったことに注意を向ける」
「飽きたらやめる」
大体こういう状態になるというわけです。
視床の働きが弱い ~すべての信号機が壊れた東京車社会~
次は、視床です。
ここは、人間の5感から得られた情報を整理して、いま必要な情報を脳に送っているところです。
信号機だと思ってください、しかも東京くらい大きな都市の(NYとかでもいいです)。
このくらいの規模の都市で信号機が全て壊れた時を想像しましょう。
あらゆる道路交通法が通用しない、無法地帯になるのではないでしょうか。
誰も道路を整理しない状態なので、通る人はどんどん通ります。
そして、何重もの事故が起こる状態になってしまうわけです。
これを情報に置き換えてみると、例えば聴覚でいうと、そのときに発生したすべての音が混ざり合い、一気に脳の中に突入してきます。
音と音同士が事故でくっついて壊れた状態で入ってきます。
もともと何の音なのか全くわからない情報が入ってくるので、脳が混乱してしまい、情報の無法状態になってしまうのです。
情報交通法が通用しないのです。
しかも、視覚と聴覚がくっついていたりもするので、もはやスクラップと化した情報が脳の中に一気になだれ込んできます。
全部が一体になっているので、情報の処理の優先順位も付けられない状態です。
神経伝達物質(エンジンとブレーキ)が弱い
3つ目は、神経伝達物質です。
大体この場合の神経伝達物質は、ドーパミンとノルアドレナリンが有名だそうです。
ドーパミンは、やる気を出させて
ノルアドレナリンは、やる気を固定します
エンジンとハンドルみたいなものでしょうか。
このエンジンとハンドルが弱いので、そもそも走り出せず、右往左往するポンコツが完成してしまうわけです。
短期記憶が弱い(小さいメモ帳)
短期記憶はよく、作業机にたとえられますが、ここではメモ帳にたとえます。
作業デスクはどこかに無くなりませんが、メモ帳はよくなくなるからです。
ADHDじゃない人は作業デスクでもいいかもしれませんが、私の場合は無くなるのでメモ帳です。
このメモ帳はサイズも小さいです。
書き込めることが少ない。
なので、次々に入ってくる情報のほんの一部しか記録できません。
そして、脳に長期的に記憶を保管するには、このメモ帳が必須なのですが、頻繁に紛失してしまいます。
無くしたメモ帳の代わりに、次に使うメモ帳は当然まっさらなので、当然何も記憶するものがありません。
これらの欠点が備わった成果を、ここまで読んだ皆様ならお分かりのはずです。
当ブログの現状がその成果です。
ADHDの脳の特性が、絵を描くこととどう関係してる?
絵を描く、ということはいくつものタスクを並行して行っています。
例えば、全体のバランスを考えながら、完成後の色味を想像しつつ、ラフを描くなど。
脳のいろいろな部位を調整する必要があるわけです。
前頭前野のでばんなわけです、が
この前頭前野が働かないので調整が難しいわけです。
今ラフを描いている手先のことが、脳の9割くらいを占め、全体のバランスやどんな配色なのかについて、最初は考えているものの、作業時にはきれいさっぱり吹き飛んでいます。
かと思えば
手を描いていて、まだラフもできていないのにもかかわらず、いきなり顔を描き始めたりします。
ハンドルが仕事をしていないのと、手を描くやる気(エンジン)が失われたためです。
そして顔などの情報過多な部分では、情報を処理しきれずに配置や形の優先順位ができずに、輪をかけてアンバランスな顔が完成してしまうわけです。
そして思いついたイメージは、瞬で消えます。
思いついてはいるのですが、一瞬で消えます。
小さなメモ帳現象が起こるのです。
じゃあ、ADHDは絵を描けないのか
ということではありません。
私は下手ではありますが、一応完成はさせました。
完成品は少ないですが。
しかし、完成させることはできました。
服用している薬のおかげもあります。
そういう一面もあるのですが
上手ではないにせよ、完成させる方法は確実にあるのです。
それに必要なアイテムが一つあります。
メモ帳です。
メモ帳にその時のすべてを書き留めるのです。
また、メモ帳は各種使用しますが、これだけは注意してください。
決して、小さいメモ帳は使用しないでください!
必ず紛失します!
しました。
先生の不在は「飽きた時がチャンス」
学級委員長といいたいところですが、学級委員長も好奇心旺盛な子供なのでダメです。
飽きた時にいったん行動をストップしましょう。
5秒だけ
そして、5秒だけまた飽きたことを続けます。
いつの間にか、その飽きた部分を一時間書いていることが多いです。
これも、どれだけ書いて飽きたか、どのくらい書いたかを記録してもいいです。
いつかは癖になるので、メモ帳なしでも続くようになります。
続いた記録がモチベーションにもなるので、メモ帳に書きましょう。
情報渋滞は手書き信号で対処しよう(エンジンとハンドルも添えて)
手書き信号とは、メモ帳です。
今何をしているのかを描きましょう。
次に何をするとかはいりません。
次に何をするは必ず意味が無いものになります。
たいてい、別のことをしているか、過集中でできなかったリストに入るので、むしろデメリットです。
また、今何の情報を持っているかを書き出してください。
目、口、鼻…などなど。
また、エンジンがかからない時も、今何をしているのかを記録します。
何を描きたい、は別のメモ帳に記録してください。
ぼーっとしていたなら、どのくらいぼーっとしていたのかを記録するのです。
後で見返したときに自分の時間配分が視覚的にわかるので、改善点がわかるようになります。
頭の内側が信用できないのなら、外側を利用するのです。
大きいメモ帳がだいたい解決する~メモ帳を外部記憶装置として使おう!~
アイデアはその場でスケッチや言葉に残すようにします。
この場合のメモ帳は、自分なら無くさない、程度の大きさにしましょう。
もしくは、ベルトなどにひもでくくったりして無くさないようにします。
私は、ベルトポーチを使用していました。
無くしてないか不安な時にすぐ確認できるように、腰に固定していました。
ただし、メモするときは周りの雰囲気を十分に察知しましょう。
メモした時に、一度諭されたときは、同じ状況でメモをしてはいけません。
そして、自宅では大きなメモ帳を用意してください。
これは、「借金玉」さんという方が、著書(発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術)を出していますので、それを参考にしました。
私はマルマンの大きなスケッチブックと90×60のホワイトボードを使用しています。
何に使うのかというと、マインドマップのように使います。
といっても、Youtubeでよく見るようなきれいなマインドマップではありません。
その場で思いついたものを、位置はどうでもいいので描き続けるだけです。
時間があれば飽きるまでやってもいいかもしれません。
一通り書いた後に、あとはそのメモを整理します。
面倒ですが、ゴチャゴチャのメモ帳なのでそのままでは役には立ちません。
かといって、きれいに書こうとしたメモ帳は役に立ちません。
ADHD(体験談)だと、きれいに書くことに注意リソースが割かれるからです。
きれいに書こうと意識が働いた瞬間アイデアは消失します。
重要なことは、アイデアの存在を確実に観測できるようにすることです。そして、まとめることで、エピソード記憶化率が高くなり、長期記憶へ保管される割合が高くなります(という気がしています)。
ならスマホでいいのでは?
と思うかもしれませんが、スマホだとスクロールしなければ存在を観測できません。そして、スクロールした時点で、先に見た情報はスクロールした結果画面から消えているのですぐに忘れます。
手間をかけなければ観測できない、同時に観測できないものは、ないものと同じです。
FGOでいえば、レイシフト中の藤丸が存在を観測、定義できなければ存在しなくなるのと同じです。
大きなメモ帳であれば、よほど大きな文字で書かない限り、一目で全体の存在が確認できます。
一ページ開くと全ての存在が観測できます。
スマホをもって、アプリを開いて、スクロールする手間もありますが、スクロールした時点で消えた情報は観測できなくなるので、消失するのと同義なのです。
まとめ
メモ帳を用意しましょう。
書き方の工夫は、できるようになってからしましょう。
きれいに書かないことと、最小の手間で全体が見渡せるようにすることがコツだと思います。
そうすれば、下手でも完成させることが一応はできました。


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